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ソフトバンクの志望動機の書き方を考えてみた

こんにちは。

白いお父さん犬でおなじみのソフトバンクが上場します。

ソフトバンクは親会社のソフトバンクグループの中の子会社の一つ。上場することで経営の独立性が増え、社員のモチベーションが上がることが上場するメリットと言われていることから、これからのさらなる活躍に期待がもたれるところです。

ソフトバンクへの就職に興味がある人も多いですよね。

志望動機の書き方を考えてみました。

ソフトバンクの志望動機は事業の軸を考えて書く

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ソフトバンクの事業形態は非常に幅広くなっており、IT企業であることはわかるとしても、どのような仕事をしているのか直感的には理解しにくい部分があります。そのため、ソフトバンクのような大企業では沿革から事業の軸を考えることが大事になってきます。

 

沿革を考えることは、企業がどのように事業を行ってきて、今後どこに向かおうとしているのかを知ることです。現状の事業のみ、つまり「点」だけを見るより、複数の点をつないだ「線」を見てこそその方向がつかめてきます。過去から現在の方向の延長線上に未来がありますから、現在のみならず将来的にも自分がやりたい分野があるかもしれません。

 

ソフトバンクはもともとはパソコン向けのソフトウェアの卸売、パソコン関連の出版事業から始まっています。これらの事業は現在もまだ残っています。その後、インターネットやそのデバイスとしての携帯電話に積極的に取り組んで通信事業者としての基盤を作り、yahoo、日本テレコムボーダフォンなどを取り込み次々とそのサービスを拡大させていきます。近年は通信事業と共にIoTやAIの分野の開拓に力を入れています。

 

ソフトバンクの事業は、常に先端の技術を取り入れ、それを一般大衆にまで普及させることを目的に行われています。そのために国内外に関係なくスピード感のあるM&Aを行ったり、規制の緩和を行政に訴えたりといったダイナミクスが特徴でもあります。

志望動機は目指す人材像や価値観を意識して作る

ソフトバンクで目指す人材像や価値観は明確です。

 ソフトバンクでは「人は何をしたいのだろう?」と考えることを大事にしてほしいと明確にメッセージが出ていますし、社長メッセージでも「志」という単語がよく用いられています。ソフトバンクの事業沿革が示すように、人が何を求めているのかニーズを発掘し、それを技術の力をもって解決するだけでなく普及にまで至らせるという強い志と挑戦心をもった人材が求められています。

また、ソフトバンクの価値観を示すソフトバンクバリューは「努力って、楽しい。」という言葉があり、特に重要なバリュー(行動指針)として、「No.1」「挑戦」「逆算」「スピード」「執念」があります。これらを意識して志望動機を作成することができれば、企業との相性がいいことが伝わるようになります。

ソフトバンクの志望動機の例文1

 「私が貴社を志望するのは、どの同業他社よりも使いやすいサービスを提案することができる企業だからです。

学生時代に携帯電話の販売店でアルバイトを行っていました。携帯電話が好きで、新機種や機能などは常に頭にありましたが、他の大手キャリア料金体系の違いはいつも不思議でした。しかし、仕事をしている中で貴社の方がいらっしゃり、疑問を伺ってみると、貴社では「既存の利益を守ることよりもシェアを取る、選ばれるための料金設定をしているからだ」と答えていただきました。貴社の説明会で「情報革命」という言葉を聞きましたが、革命のために現場の端々まで戦っている様子がわかり、心が燃えました。

私も貴社の一員として、高品質な通信ネットワークを多くの人の提供していただけるように励みます。バックパッカーで様々な国をめぐり、色々な地域の人や通信環境に触れてきた経験から、顧客に魅力ある提案ができるよう頑張ります。」

 

このソフトバンクの志望動機の例文ですが、この例は特に携帯電話に関することがトピックとなっています。

 他の通信キャリアと比較した内容を出す場合には、正確に状況を理解して違いを示すことがポイントになります。誤解に基づいた内容があれば、悪い印象を残しかねないので注意して内容を作成してください。ここは企業分析が求められる部分です。この志望動機の例では実際の体験からの話になっているので、大きな問題はないと思われます。

やりたいことは明確に示されていますが、エピソードとの繋がりが今ひとつ見えにくく、また「冒頭の同業他社よりも使いやすいサービスの提案」との関連性が論理的にわかりにくくなっています。パーツごとの内容に大きな問題はなくとも、全体の繋がりで見たときに不自然さが残ってしまうと印象が弱くなりますので注意してください。

ソフトバンクの志望動機の例文2

「私が貴社を志望するのは、必要ならルールまでも変えていこうとするそのエネルギーに魅力を感じるからです。

 私は大学時代に市民向けの法律相談のサークルで活動していました。時々市民相談が行われるのですが、中には「ルールだから仕方ない」という案件もたくさんありました。マンションにおけるコンピュータウィルス集団感染があり、感染源やマンション管理に被害の賠償請求はできないのかという案件がありましたが、適切な法が無く現状は難しいと言うしかありませんでした。

私は通信や情報技術に関する法を学習し、必要とあれば法改正や法案の成立などに働きかけていきたいと思っています。貴社の活動は大きく業界を俯瞰し、将来のために行動する高い社会的意義があると感じております。よろしくお願いします。」

 

二つ目のソフトバンクの志望動機では、個性的な企業の特性に合わせたアピールも可能になっています。この志望動機は珍しいパターンではありますが、それだけに目を引く内容になっています。

この志望動機の例については、どういった部署で働くことになるのかがイメージしにくいために担当者によって評価が分かれる可能性がある点に注意する必要があります。法務を志望しているとしても、最初から法務などの管理部門に回る例はさほど多くはありません。

ソフトバンクの事業の社会的意義に理解を示していることはプラスになると考えられますが、この内容ならソフトバンクである必要は無いのではないかと思われる可能性もあります。論理上の穴が無いか、書いた後に一度見直してみるのが良いでしょう。

ソフトバンクの志望動機の例文3

「私が貴社を志望したのは、AI開発や実用化を最先端で真剣に検討している企業だと感じるからです。

 私は大学で機械学習を専攻してきました。まだまだ一般的にイメージされるほど万能ではないことは認めますが、進歩やブレイクスルーの可能性はまだまだあります。世間では職が失われることへの危惧や、AIの限界を語る人もいますが、ネガティブな発想からは何も生まれませんし、後を追ってばかりでは日本の技術水準が他国に差をつけられてしまいます。

貴社はAIを活用したロボット開発や自動車の自動運転など積極的に新しい取組みに参入しています。私は情報技術の未来を信じ、積極的に取り組む企業に就職したいと考えて就活をしていますが、御社は最も魅力的な企業と感じています。よろしくお願いします。」

 

この3つ目の例は、エンジニア職と思われる志望動機です。ソフトバンクではただ興味があるというだけでなく、この例のようにより大きな視点で考えている人が好まれる傾向があります。

ソフトバンクが今注力している方向性のひとつが人工知能ですが、一般的にその可能性については賛否が分かれるところです。この例では、自身にその知識や技術があることがアピールもされており、また他国との競争において危機感を感じていることがわかります。挑戦心やNO.1を目指すというソフトバンクの考え方に沿った意識の高さも見えて良い印象を与えるでしょう。

自己分析するときは情報技術との接点を中心に考える

ソフトバンクでは、エントリーシートや面接の際に様々質問も行われますが、その中で一貫した軸として「今後社会はどうなっていくと考えるのか」を考える必要があります。特にIT企業としてのソフトバンクでは、情報テクノロジーがどう社会を変えるのかという点を重視してディスカッションなどの課題作成が行われています。

 

志望動機を作成するときにも、情報技術と社会の変化を意識した志望動機にすることによって、企業の目指す方向性と興味関心の方向性が近いことを示すことができます。自己分析を行う時にも、自分と情報技術の接点を中心に考えてみると良いでしょう。

志望動機で孫正義社長について触れるのはアリか無しか

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ソフトバンク孫正義社長といえば、日本の中でも非常に有名な経営者であり、その発言やスピーチは常にマスコミからも注目されています。

 

そのような知名度も高く、また影響力の高いカリスマ経営者を志望動機の中で触れるのは有効なのか、それとも避けた方が良いのか迷う人も多いでしょう。

実際ソフトバンクに勤める人の中には、孫社長を非常に尊敬している人が多いです。しかし、そこが志望動機の中心になるなら、経営トップが交代した時には不安に思われる可能性があります。

 

ソフトバンクの志望動機として孫社長を扱うなら、他の仕事そのものへの期待や動機も添えて二重化した志望動機を作成するか、事業や仕事に関する部分を主体にして少し触れるだけにする、もしくは扱わない方が無難です

 

中小企業であれば経営者の人間性に惹かれての就職は、実際の仕事での関わりも多いために志望動機として効果的な場面も多いですが、ソフトバンクくらいの大企業になると、仕事の中でなかなかその影響を直接的に受ける機会は少ないものです。そのため、基本的には経営者個人に依存する志望動機は大企業では避けた方が良いでしょう。

ソフトバンク志望動機は企業の個性といかにマッチングさせるかが重要

 ソフトバンクは人気の大企業であるため、それだけに多くの競争相手がいるものです。その中で抜け出すためには、ソフトバンクの価値観を正しく理解し、そこに沿った内容で志望動機を作成していくことです。

 

自分の個性を前に出すだけでなく、ソフトバンクの持つ個性といかにマッチングさせることができるかが、志望動機の良し悪しを左右します。また、就職後のミスマッチによる退職を避けるためにも重要な部分ですので、企業研究と自己分析をしっかり行って志望動機を作成しましょう。

 

通信業界はこれからが楽しみ